もしかしてAGAかもしれない。そんな漠然とした不安がよぎったとき、専門クリニックへ行く前に自分で確認できることはないかと考える方は多いはずです。自宅でできる簡単なセルフチェック方法を知っておくことは、自身の状態を客観的に把握し、次の行動を決める上で非常に役立ちます。まず、最も分かりやすいのが生え際の後退の確認です。鏡の前で、眉をぐっと上げて額にしわを寄せ、一番上のしわから指を一本、あるいは二本置いた位置に生え際があるかをチェックしてみてください。もし、明らかにそれよりも生え際が上にある場合は、後退が始まっている可能性があります。また、定期的に同じ場所、同じ角度からスマートフォンのカメラで生え際や頭頂部の写真を撮っておくことも有効です。数ヶ月前の写真と比較することで、気のせいではない客観的な変化に気づくことができます。次に注目すべきは、抜け毛の質です。シャンプーの際や朝起きた時の枕元に落ちている抜け毛を観察してみてください。太くしっかりとした長い毛だけでなく、細くて短い、いわゆる産毛のような毛が多く混じっている場合、それはヘアサイクルが乱れ、髪が十分に成長しきる前に抜けてしまっているAGAのサインかもしれません。さらに、髪全体の質感の変化も重要な指標です。以前に比べて髪にハリやコシがなくなり、全体的にボリュームが減ってスタイリングがしにくくなったと感じる場合も注意が必要です。髪が細く柔らかくなることで、セットしてもすぐにぺたんとなってしまうのです。そして、頭皮の状態もチェックしましょう。AGAの人は頭皮の皮脂分泌が過剰になる傾向があり、頭皮がベタついたり、かゆみやフケが出やすくなったりすることがあります。これらのサインが複数当てはまる場合は、AGAが始まっている可能性を考慮すべきです。自己判断で安心するのではなく、これらのチェックをきっかけに、専門家への相談を検討することをお勧めします。