鏡を見るたびに生え際の後退が気になり始め市販の育毛トニックを試しても効果が実感できず悶々とした日々を過ごしていた私は意を決して薄毛専門クリニックの門を叩くことにしましたが治療費が高いという噂を聞いていたためまずは自分が本当に男性型脱毛症なのかどうか診断だけを受けてみたいという気持ちで予約を入れました。予約の電話では「まずは相談だけしたいのですが」と恐る恐る伝えたところ受付の女性は非常に慣れた様子で快諾してくれたため少し拍子抜けしましたが当日は緊張しながら都内のビルにあるクリニックへ向かいました。待合室はプライバシーに配慮されており他の患者と顔を合わせることがないよう工夫されていたのが印象的で問診票には現在の悩みや希望する治療内容などを記入する欄がありましたが私は備考欄に「本日は診断のみ希望」とはっきりと記入しておきました。最初に通された個室ではカウンセラーの方によるヒアリングが行われマイクロスコープという機器を使って私の頭皮をモニターに映し出してくれましたがそこには自分でも驚くほど細くなった毛髪や詰まりかけた毛穴が映し出されておりショックを受けると同時にこれが現実なのだと突きつけられた気分になりました。カウンセラーの方は非常に丁寧に画像の説明をしてくれ正常な頭皮画像と比較しながら私の現状がどの進行ステージにあるかを解説してくれましたがこの時点ではまだ治療の勧誘というよりは現状認識の共有というスタンスで話が進みました。その後医師の診察へと移り医師は私の頭皮を直接見て触診し問診票の内容を確認しながら医学的な見地から男性型脱毛症の可能性が高いという診断を下し進行を止めるためには内服薬による治療が有効であるとの説明がありましたが私は事前に決めていた通り「今日は診断だけでお願いします」と伝えました。医師は一瞬残念そうな表情を見せましたが決して無理強いすることはなく「進行性のものなので早めの対策をお勧めしますがじっくり考えてからで構いませんよ」と言ってくれ安堵しました。再びカウンセラーの部屋に戻ると具体的な治療プランと見積もりの提示がありましたがここでも「一度持ち帰って妻と相談します」という常套句を使って切り抜けることができ見積書だけを受け取って会計なしでクリニックを後にすることができました。正直なところクリニックに行く前は監禁に近い状態で契約を迫られるのではないかという偏見を持っていましたが実際には非常にシステマチックで紳士的な対応であり診断だけを受けることは何ら難しいことではないと実感しました。今回の診断だけで得られた収穫は大きく自分が確実に治療が必要な状態であると医学的に確認できたことや自分の頭皮の状態を客観的に見ることができたことで今後の対策を真剣に考えるきっかけになりましたしネット上の不確かな情報に振り回されることがなくなったのは精神衛生上も非常に良かったと感じています。